解決事例31
症状固定せず治療継続を望まれていたが、弁護士からの説明で症状固定することにして、後遺障害14級を獲得し、賠償金が95万円から222万円に増額された事例
依頼者情報
37歳 女性 阪南市在住
症状名
頚椎捻挫
事故状況
依頼者が直進優先道路を青信号で交差点に進入したところ、相手方が一時停止せずに進入してきたため衝突し、依頼者は衝撃で右前方の自販機に突っ込んで停車した。
相談に至る経緯
保険会社が治療終了と症状固定を要求してきました。しかし痛みが残っていたので、依頼者は「症状固定せず治療費を支払ってもらいたい。」と考えておられました。しかし弁護士は、「今すぐ症状固定しないと、痛みが少なくなって後遺障害14級が認められなくなる可能性があります。後遺障害14級が認められないと賠償金は極めて低くなります。今すぐ症状固定して後遺障害14級獲得を目指したほうが得策です。」とお伝えしました。その結果、依頼者は納得され、後遺障害14級を獲得するための手続きを当事務所に依頼されました。
結果
弁護士が依頼者に同行して病院へ行き、後遺障害診断書の書き方の注意点を医師に説明し、十分な後遺障害診断書を作成していただきました。ところが、スパークリングテスト・ジャクソンテスト等のテストは正常値で、明らかな陽性結果は得られませんでした。そこで弁護士は、依頼者から現在の痛みを詳細に聞き取り、現在の痛みについての報告書を同封して後遺障害認定機関に判定を申請しました。その結果、後遺障害14級を獲得することができました。14級が取得できましたので、弁護士は保険会社に総額約231万円を請求しました。逸失利益は2~5年の幅がありますが、5年分請求しました。保険会社は「大阪の事件なので、大阪地裁基準で計算した221万円で和解したい。」と主張してきました。①逸失利益は5年分認めてきていたこと、②訴訟を提起すると逸失利益5年分が認められるか不明であること、③入通院慰謝料については訴訟だと大阪地裁基準になることから、依頼者と相談し、訴訟を提起せず222万円で和解することにしました。
解決ポイント
症状固定を先延ばしにしていたら後遺障害14級が取れず、約95万円の賠償金しか取得できない可能性がありました。また弁護士の「現在の痛みについての報告書」がなければ、後遺障害14級は認定されなかった可能性が高いです。当初から弁護士に依頼されたことが解決のポイントとなりました。